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タイプ4の親への定位 【解説版】

親とのつながり

両親との結びつきが断たれたタイプ

 

幼少期

幼児期に家族内で問題が合った場合や、家族メンバーの性格の相性の悪さなど、不幸な、もしくは孤独な幼少期を過ごした可能性がある。良い環境に恵まれていた場合でも、両親が自分をありのままに見ていないと感じた場合もある。明確なロールモデルを発見出来なかったため、自らの感情や想像を自分自身に関する主要な情報源とし、そこから自分の主体意識を築くようになった。タイプ4は幼少期に、親が自分に配慮してくれないのは、自分に何か欠陥があるからであると感じ、自分自身に目を向けて、自分は何者なのかを見つけようとした。

 

自己認識

「自己認識」はタイプ4にとって重要な目標だが、内省を通じて自分自身を構築する代わりに、自身の自己意識によって、自身が傷つきやすい人間であると感じさせる。これによって攻撃が呼び起こされるが、自身は何かをするには無力であると感じ、攻撃性を自身に向ける事が多い。

 

「違い」による自我形成

発達期に両親との人間関係が「絶縁(繋がりが断たれている)」として形成された事により、タイプ4は他者と自分との「違い」に基づいて自我を形成するようになる。周囲の人達と自分との違いについて考え続けた結果、他者と自分の共通点に目を向ける事が難しくなった。タイプ4は「独特である」ことが主体意識を構築するものとして唯一安定したものと感じる。タイプ4は自らの「特異性」にしがみつくが、「普通である」ことを楽しんでいる人を羨み、その人に腹を立てる。

参考:タイプ4ー主体意識をめぐる諸問題

 

「良い親」の役割の投影

両親との繋がりが断たれたことで、「良い親」への強い願望が生まれる。良い親とは、自分を正しく自分として見てくれて、自分が築こうと努めている自己を認めてくれる人である。この願望は、理想の配偶者や相棒を求めることに繋がる。タイプ4はしばしば、その役割を新しい知り合いに投影し、その人を理想化する。しかしその人物をよく知るようになると、空想は打ち破られ、自分を救い出してくれる「良い親」ではなかったことに気づく。暫くすると、その人の欠点に注意が集中し、その人への関心を失う。タイプ4は再び自分の探求と空想に戻るが「自分の夢の」人を見つけることに次第に絶望していく。

参考:タイプ4ー敵意と絶望をめぐる諸問題

 

個人的な考察&感想

同じタイプ4の「主体意識をめぐる諸問題」、「敵意と絶望をめぐる諸問題」と関連する内容。

 

「普通である」ことを楽しんでいる人を羨み、その人に腹を立てる。

ナランホはタイプ4の罪を「羨望」であるとしている。ここの部分に関しての解釈は両者で微妙に異なるが、内部の欠乏感と、主体の外にあるものを何かいいものとして感じるとする解釈は一致している。

 

エニア自体、どうしても他のツールと比べて生育歴に踏み込んだ部分は大きい。もう一歩踏み込むと、最後の項である「役割の投影」と「人間関係の問題」は密接に関連してくる。ナランホの調べによると、DSMⅢは「抑鬱的で自己否定的で被虐的な人格の型を考慮に入れなかった」そうだ。筆者の知識が正しければ、これと似たものとして「自己敗北性パーソナリティ障害」として後年話が持ち上がったが、結局ポシャってしまった。

 

エニアの各段階を下っていくと、どのタイプもパーソナリティ障害とよく似た部分が出てくるが、結果としてタイプ4は該当先を探すことが難しくなった。ここがナランホの批判の言わんとするところだろう。

 

リソに話を戻すと「役割の投影」の話と病理の問題は、やはり関係性がないとは言い切れないだろう。しかしここで一つ気になるのは、多くの場合タイプ4は攻撃性を自身に向ける事が多いとされている。するとやはり、DSMの分類は、エニアと照らし合わせた際には不満のあるものと思われる。

 

「自己敗北性パーソナリティ障害」を抜きにして考えると、あの障害と特性が似ている部分はあるが、最大の相違点は「自他境界の曖昧さの有無」だろう。攻撃性を自身に向ける特性に自他境界の曖昧さが加わった場合、外部に攻撃を向けるタイプ4が誕生することになる。

 

参考書籍

性格のタイプ―自己発見のためのエニアグラム

性格のタイプ―自己発見のためのエニアグラム

  • 作者: ドン・リチャードリソ,ラスハドソン,Don Richard Riso,Russ Hudson,橋村令助
  • 出版社/メーカー: 春秋社
  • 発売日: 2000/07
  • メディア: 単行本
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 上記書籍P179~181を参照して作成しました。